作品記録

映画、音楽、小説について

映画「万引き家族」について

 

こんばんは

今回は先日観てきた「万引き家族」についての

感想を書いていきたいと思います。

 

万引き家族をみていない方に向けたブログではないので

まだみていない方は読まないほうがいいかもしれません

 

自分の感想や考察なので

あらすじやキャストの説明などは省略します

 

 

 

  • まずは率直な「映画」としての感想から述べていきます。

 

 

 

流行るような映画なのか。。。

 

 

 

といったところが正直な感想(疑問に近い)です

というのも映画館で観たのですが、

中学生や高校生からお年寄りまで幅広い年齢の方がいました

 

正直自分が相当映画慣れしていないと高校生の時に見ても

何も感じない「おもしろくない」映画だったかもしれません

 

それでも自分も少し複雑な家で育ったので

「家族」というものに対して考えることがありました

 

その時のことが映画中もよみがえっていました

また、そういう経験がないと考え難い「現実離れ」した

内容の映画だったのではないでしょうか

キャストは豪華だけどイケメン俳優やアイドルがでてるわけではないのに

流行っているというのは賞が影響しているにか

家族というものが複雑なものというのが当たり前になってきたのかもしれません

 

 

  • 映画の内容について

単純におもしろくて楽しめたのですが

「善悪と優しさや正しさというものは別物なのかな」

と思いました

 

 

社会的に悪いことは犯罪や他人に迷惑をかける行為ですが

「万引き」というものはまさにその両方に当てはまるものです

 

この家族は社会の束縛を受けつつも

社会の束縛から離れようとする存在です

 

社会的地位がないのはもちろんですが

貧乏で犯罪者で訳ありな存在

 

そんなもの達にもちろん社会は厳しく当たります

しかし彼らはその中で幸せに生きている

他人に迷惑をかけながら

 

※ここではあえて「家族」という点については

触れずに話していきます

要は「社会にとってのかれら」という視点での話です

 

 

彼らは生きるために手段を選びませんが

生きていくという一点には純粋な人たちです

 

しかし家族というものも社会というものも「助け合い」

が重要なものなのでしょうが

様々な理由から彼らの社会は「家の中のみ」だったのかなと

しかもとても人間臭いものだとおもいました

 

その人間臭いものこそが

「優しさと正しさ」だと思います

 

 

優しさというものは

他人にもそうだし自分にもそうです

少し心が緩む瞬間

 

そういったものがこの映画の中には

たくさんちりばめられていたと思います

 

人間というのは理不尽で

行動に対して原因が必ずあるとは限りません

 

自分や他人に対し心が緩む瞬間に

わけもなく行動したり話したりするわけです

 

そういったものは善悪で判断できません

結果だけをみて倫理的に法的にどうだということはあれど

家族というものや自分が愛しているものにたいして

わけもなく優しくなる瞬間があるのです

 

お風呂でアイロンのやけどの跡を

見つめる瞬間があります

そこから彼女の中で変わりつつあった何かが

確実に変わったように感じました

 

そのあとの行動をとっても

善悪では測れない行動や台詞があったと思います

 

「誘拐」と言われましたがそれは正しいこと

ですがそこに「優しさ」がそんざいしていなかったのか

という点が人間臭さと善悪の違いです

 

 

この映画は表情のいい役者さんをそろえたなと思いました

もちろん表情の悪い役者は使い物にならないと思いますが

とくに安藤サクラリリーフランキーは圧巻でした

 

 

安藤サクラ演じる信代は強い人間でした

割り切った部分がありとても我のある人でした

「虐待を受けた人間が優しくなれない」と言っていましたが

信代自身虐待を受けた人間として

リンに共感し心を許します

祥太にも優しくし母の優しさや強さを手にします

時折見せる切ない顔は何を考えているのか

そういった空白を観ている僕たちに与えました

 

 

その夫の治は他人にとても甘く

かつ自分にとてもやさしかった

いいかえれば甘い人間だった

しかし家族のキーマンのように感じました

バラバラの家族みんなのことを愛していた

そんな姿に祥太は父に万引きをやめてほしかった

しかし治は知識がないから

「最底辺の生きるすべ」しか教えてあげられなかった

治は僕たちに優しさの持つ弱さをみせてくれました

 

この二人が一番人間臭くダメな意味でもいい意味でも

とても善悪から離れた存在だったのではないでしょうか

 

 

 

  • 家族について

家族は家を共にする人たちのこと

そういう定義なら彼らは家族だったでしょう

 

しかし血がつながっている関係も家族というでしょう

世間的には深い絆をもった関係も家族でしょう

 

家族という言葉にはさまざまな意味があるし

これだと断定してしまうことはナンセンスでしょう

 

 

そもそも子供は親を選べない。

映画では選んだ云々ありましたが

やはり最後は本当の両親のところへ戻っていく

また万引き家族は解散する

 

そういった意味でも子供は育てられる側である以上

家族を選択する権限はないに等しい

また血のつながりもそうでしょう

 

 

治と信代はそういった意味では選んで家族になってるわけだから

二人の間にある愛は限りなく家族のそれに近いでしょう

 

僕の率直な意見からすれば

彼らはつながりがあり

生活を共にした時点で家族だった

 

つながりはそれぞれで

金やいろいろあったが

それがきっかけだったとして

その先にあった「生活」というつながりは

彼らの中で確実に共有したものである以上

血や家ということを抜きにしても

「生活というつながり」に愛をもっていた時点で

この人たちは家族なのだと思っている

 

 

なにも「お父さん お母さん」そういったものだけが

すべてではない

 

家族愛というものが存在していれば

細かい決まりなどは関係ないのだと思う

 

 

 

長くなりましたが

子供たちは前向きでしたね

観る年代によって違う風にラストがうつったんではないでしょうか

また自分の育った環境によっても感じ方が違うかったのではないでしょうか

 

 

そりゃ流行るわけですね

自分の子供ができて高校生くらいになった時に

またみてみたい映画でした

 

 

 

初めてだったので雑な感じですみません、、、、

読んでくれた方ありがとうございました

 

 

なにかあればコメントください

それではーーー