作品記録

映画、音楽、小説について

映画「ルームロンダリング 」について

 

 

こんばんは

 

 

 

最近暑過ぎますね

こんな日は映画館に限る

ということで新宿武蔵野館に行きました

 

 

今日は「ルームロンダリング 」を観ました

 

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公式サイトはこちら↓

http://roomlaundering.com/sp/

 

 

予告編↓

https://youtu.be/ujCIQjbFmwE

 

 

 

 

 

・映画について

 

公開は2018年の7月7日です

日本の映画になります

 

 

監督は片桐健滋さんです

元々この方は助監督さんで

ルームロンダリング 」が初監督作品

らしいです(間違ったらすみません)

 

 

脚本は監督の片桐健滋さんと

梅本竜矢さんです

 

 

原作とは違うストーリーになってるのかな

原作を知らないのでわからないですが、、

漫画版もあるみたいで機会があれば読んでみます

 

 

 

上海国際映画祭モントリオールのファンタジア国際映画祭で上映されたみたいです

 

公開されて1週間なのでこれからどーなるか楽しみですね(2018 7/15 現在)

 

 

 

キャストは

池田エライザ

渋川清彦

伊藤健太郎

光宗薫

TKOの木下隆行など

 

 

何と言ってもオダギリジョーがでてる

これだけで観る価値があるくらいには

好きなんですよね

 

メゾンドヒミコとか最高ですよね

映画自体も良いけどオダギリジョーがかっこいい

 

 

まあオダギリジョーの話は後で

 

 

 

 

 

・あらすじ

 

 

 

今回ストーリーに関しては

あまり好みじゃなかったのが正直なところ

(特に細かい点について)

あらすじは公式サイトに載ってるまでで

ざっくり説明します

 

 

設定は悪くないと思うので

気になる方は観てみて下さい

 

極力感想にもネタバレなしでいきます

 

 

 

・幼くして父を亡くし母は失踪。

祖母のもとで育つが祖母も他界。

天涯孤独になった主人公の少女「八雲御子」

池田エライザ

 

・殻に閉じこもり塞ぎ込んだ御子の前に現れた謎の男「雷土悟郎」(オダギリジョー

 

・悟郎は少し闇の不動産を経営しており、立ち退きの手伝いや外人に偽造ビザを売ったりしてます。しかし本業はルームロンダリング

 

ルームロンダリング とは事故物件に一定期間誰かを住まわせる事でそこを事故物件ではなくさせるというもの。オダギリジョーはその仲介的な斡旋?的な役で御子はそこに住む役

 

ルームロンダリング を始めてから幽霊が見える様になった御子。幽霊とルームシェアして行く中で様々な変化が起きてゆくー

 

 

 

はい、ここまでにしておきます

こんな感じです、ざっくりですが

 

まあ設定は面白そうですよね

いくらでも話作れそうって思いました

 

 

 

 

 

 

・感想、評価

 

 

評価ですが、正直なところ

期待はずれ」って感じでした。

 

 

あくまで自分の感想なので

めちゃくちゃハマった人は

感想を是非聞かせてください

 

 

それでは細かい感想に入っていきます。

 

 

 

①キャラクター

 

この映画には色んな人が出てくるんですが

どれを取っても感情移入のできないキャラクターです

 

というのも特徴はあれど

その人物の核となる人間性

あんまり特徴とマッチしない

そんな印象を受けました

 

 

主人公の御子を例に挙げると

・天涯孤独という事などで塞ぎ込んでる

・幽霊が見えるが慣れていて無関心

って所は序盤で描かれていました

 

しかし最初の家での幽霊と割とすぐ打ち解けます

 

酒を飲んで語り合ったり

ふざけ合ったり仲よさそうです

 

幽霊がいい奴だった事もあるでしょうが

「こんなにすぐ打ち解けるの?」

って感じがしてしまいました

 

幽霊も自殺してこの世に未練があるという事なのですが、めちゃくちゃ純粋で明るいいい奴

 

主人公なので割と人間性をがっちり把握させるのは大切だと思ったんですが(狙って把握させないって感じでもなさそう)

「この人変わった人だな、、、」くらいの印象しか受けませんでした。

 

オダギリジョーの役が一番分かりやすかった

オダギリジョーのイメージに合ってるからなのか演技が上手いからなのか

 

 

他のキャラも分かりやすい人物ばっかりなんですが把握しづらいし共感しづらいしなんといっても魅力的な深みが人物にそんなにないってとこが不満でした

 

 

幽霊なんか「なんらかの事情で死を経験した人」なんだから深みがあってもいいと思うんですが生きてる人とそんなに変わんない

 

寧ろ盲目的で単純な人が多かった気がする

もちろん馬鹿な感じではないんですけど何というかコメディチックな作品の雰囲気に合わせてしまったのかなって感じで残念な点でした

 

 

まあ逆に深みない分サクサク観れるってのと

かなり客観視できました

 

映画に一切の感情移入が無いと

サクサク気楽に展開を楽しめるってのは

大きな利点だったのかもしれません

 

 

ただ少し現実離れした世界観の中で

キャラクターに少しは共感をさせた方が

その現実離れを体感できて楽しいと思うので

そこは完全に好みの問題かもしれません

 

 

 

全然話が極端な話になりますけど

キャプテンアメリカなんかは

現実離れしまくっててもうまく共感できる様な

人間性に描かれているので

好きってのはあるかもしれません

 

まあ違うベクトルの話なのかもしれません

 

 

 

 

②キーアイテム

 

この映画には絵になるいいアイテムが

そこそこ多く出てくると思います

 

演出も含めて。

 

 

ヒルのランプ

echo

飛行機

カセットテープ

カラフルなカーテン

スケッチブック

ヘッドフォン

サイコロ

などなど、、、

 

 

自分の解釈的には

どれもそんなに練られた意味付けがない

って事が微妙だった点でした

 

 

幽霊が未練となる理由のもの

主人公の過去に関係するもの

単純に趣味のもの

説明がされてないもの

 

 

の4つが基本的なアイテムの分類でしたが

どれもサラッとした感じでしたね

 

 

それが何か重要な役割を果たしている

そういう訳ではなくキャラクターのキャラ付け

ってだけの理由なのかなってものが多かった

 

 

それにしては普通すぎたなって印象

 

 

オダギリジョーのエコーは渋かったけど

他のものに関してアイテムが多いけど

終盤割と空気みたいな存在になってた気がする

 

見落としてたのかなと思ったけどやっぱりそんな気がする

 

 

一切触れられていないわけではなくて

「あ、こういう時にこのアイテムか」

っていう関連性はあったにしても

 

「なんでこのアイテム?」って感じが拭えない

 

 

故にアイテム1つ1つに愛着がわかない

 

 

セリフや仕草や服装ももちろんそうで

繰り返し使われるセリフ

キャラの癖の仕草

特徴的な服装

これらもこの映画に何点かあったにしても

 

 

どれもすごく印象的なものはなかった気がする

 

 

伊坂幸太郎の作品には様々なキーが散りばめられていて、そういう回収が天才的だと思うんですが、そういう回収的な作業も特にない

 

 

なんか惜しいなって思った所でした

アイテムを絞ってもっとピックアップしてくれた方が好みだった

 

 

しかもストーリーの大筋に関係するものはその中でも少しだったし、、

サブストーリー的なモノばかりだった気がする

 

 

 

 

 

③死について

 

 

幽霊が出てきたりストーリー的にもキャラクターの背景的にも「生死」はこの映画の大切なポイントだと思います

 

 

特に

・生きてる人間にできること

・死んでる人間にできること

逆も然りで「できないこと」

これをうまく設定する必要があって

区別化をはからなければいけない

 

 

 

物に触れられない

普通の人には見えない

 

などの制限はあるもののこの映画の幽霊は

その制限以上に自由だしなによりも

生きてる人間とそんなに変わらない

って所が一番自分が不服な点でした

 

 

何がダメかというと

死を後悔する部分は本来幽霊モノなら

感動する場面で大切なシーンのはず

 

 

しかし割と普段明るいし

生きてる人間を利用して未練を解決してる

 

 

その時点で「死を憂う」行為が

なんとなく薄っぺらく感じてしまった

 

 

またその境界が曖昧になってる気もした

 

 

死んだ人間が見えるんだから

リアルに生きてる人間ぽく描く必要はある

 

 

でもありがちなストーリーの上に

普通の人間性を持った人たちの中では

それが逆効果で境目が曖昧すぎる

 

 

生きてる人間は悩みを抱えて塞ぎ込んでて

死んだ人間が割とそんなに変わらない雰囲気

 

これが区別できなかった理由なのかなと思ってしまった

 

 

ネタバレになるので詳しいことは言いませんが

主人公は天涯孤独でも幽霊が見えるなら家族に会えるから良くないか???

 

しかも成仏して会えないとするなら

それはそれで未練なく天国へ行ったんだから

良くない????

 

 

って思ってしまった時点で自分はもう

この映画に感動できなくなりました

 

 

 

 

「死」が幽霊と人間の境目だとしたら

そこのラインが薄すぎて展開にメリハリがない

 

 

そういう気がしました

 

 

感動映画によくある死を基点にするのは

そんなに良くないと思うんですが

それでもそういう映画はそこをはっきり区別してる

(当たり前のことですが)

 

 

ドラゴンボールの悟空が死んで悲しんでたら

輪っかがついただけみたいなあのギャグ的な

拍子抜けを喰らってしまった

 

 

まあコミカルでコメディ要素のある映画なので

そんなに感動を求めてないにしろ

この映画は単に主人公の成長ストーリーなのだからそれのキッカケ達を支える要素が弱いというのは致命的だった気がする

 

 

 

 

 

 

 

・まとめ

 

 

 

 

 

ほとんどが批判になってしまったけれど

悪くないんです、微妙なんです

 

 

コメディとして開き直れば面白いかも

笑いこそないけれどボーッと観てられる

 

 

ドラマ化するのかな?

するらしいのですがそっち向きな気がする

 

 

ドラマの方がキャラを描けるし

シンプルなストーリーも合ってる

 

 

二時間に凝縮したせいで削った何かを

もっと埋めてこの作品に愛着が生まれれば

それこそいい作品になると思いました

 

 

ドラマ化する時は

細かい謎な部分なんとかしてほしいなぁ、、

 

 

二件目の殺されたOLが悲しみのあまり部屋のものを念みたいな力でぐちゃぐちゃにした力を後半のTKO木下に食らわせろよとか

 

道路で車探してたやつは下ばかりみてたってそれが言いたいだけやろ、エライザ一瞬で見つけたぞとか

 

演技あんまり上手くないなとか

お母さんがキーパーソンにしては普通のやつやんけとか家の場所にエライザ行けよいつもフラフラしてんだからとか

 

言いだしたらきりないくらいに

「ん?」って点多かったんですが

まあ是非映画館でみてください

 

 

隣のおじさんが爆睡してて

自分も眠くなっちゃったので

捉えきれてない部分あったら

コメントで教えてください

 

 

 

今日は以上です

ありがとうございました